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Bernard Fevre - Orbit Ceremony 77 (2016)

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君はBlack Devilの名作アルバム「Disco Club」を知っているか?

エイフェックス・ツインリフレックスから2004年にも12インチでリイシューされている(2015年にもAnthologyからリマスター再発された)ディスコ界隈の伝説的名盤!

(あのYMOと同時多発的にこの音楽をやっていた!)

実は今年、フランスに於けるスペース・ディスコ~ライブラリー・ミュージック(映画やCMなどある目的のために制作された音楽であり、フュージョンやジャズ、ミュージック・コンクレートなど非常に多岐に渡る音楽)の旗手であった電子音楽作家、Black DevilことBernard Fevreの幻の四枚目のアルバムが40年もの時を経て遂にリリースされているんです。このベルナール・フェーブルは、70年代中期から既存の表現からより猟奇サスペンスへと振り切れたシンセサイザーを響かせた画期的な表現を試み、その影響はテクノを始め多岐に渡っており、「電子音楽のパイオニア」として名を馳せています。素性は長い間知られておらず、未だに謎多き作家です。活動40周年となる昨年には来日公演を果たしているなど昨今再び注目を浴びていたところでした。

さて、本作はベルナール・フェーブルが昨年の諸作の再発のために自宅を整理していたところ失われたテープを発見したことに始まります。それにリマスタリング&リミックスを施したのが今作に当たります。この再発元の「Medical」レーベルも裏Dark Entriesともいうべきニューウェイヴ~アヴァンギャルド系の熱いレーベルでいいとこなんですよ。。。その趣きは70年代に発表していた前三作のディスコなノリと比べてもこれまた一風変わった捻くれ具合。なんとも毒も強くシアトリカルな仕上がり。サイエンス・フィクションの影響を受けたコズミックなサウンドが相変わらず引き立つ中で、コールド・ウェイヴからムーグ・シンセ、ミニマル・シンセ、さらにはニューウェイヴをも感じさせるどこかパンク以降のエッセンスをも引き込んだ実験作だったのでしょう。「Minimal Wave」レーベル好きにも薦められるかもしれない質感を内包しています。

挑戦的で屈託のない笑顔を見せつけるモダンな知性を兼ね備え人柄が伝わる端境の音楽。神聖美と麻酔無しの手術の恐怖が混在したオカルティックなサウンドプロダクション。日本でも流通しているので、スペース・ディスコやライブラリー・ミュージックのみならずシンセ系の楽しい音楽好きな人はぜひ。