Prog Temple~果て無きブートの奥地へ

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昼夜を問わずディスクユニオンやカケレコの新着商品を見つめているでしょう愛しきレッシャー諸君はご存知かもな、英国が誇る新鋭再発レーベルProg Temple。"Prog"という仰々しい言葉を冠しながらも、プログレというより印象深いトラッドやクッサいクラシックロックといった昔ながらのオブスキュアを発掘/再発しているおじさんロック・マニアには信頼の厚いレーベルなのですが、謎も多く、Forced Exposureなどから流通していながら、リリース情報以外なかなか運営についての全貌が掴めないブートレグ・レーベル。ネット上ではライセンスや音質について疑いの意見が聞こえて来ますが、安定してクラシカルな"ロック&トラッド"を届ける暑苦しいキュレーションには高い評価が認められますね。本コラムでは、プログレカラーの薄いProg Templeが再発した作品から選りすぐったプログレ臭の強い名盤について、簡潔に紹介させていただきます!
 
 
 
中東からのPink Floydへの回答とも称されたバーレーンエスノ・プログレグループの記念すべき1st。1970年代のバーレーンにはプログレの温床となるようなシーンはまだ無かったとされていますが、そこに現れたのがYesやCamael、Jethro TullといったUKシーンに色濃く影響を受けたOsiris。オリジナルは故郷バーレーンにて少数自主プレスされたものですが、その後、名門Museaに移籍して再発、今年はProg Templeからのリイシューも決まったばかり。英国的抒情性とトラディショナルな音楽の縫合を図った突出した音楽性とミニムーグのアナログシンセで彩るエキゾティックなキーボード・プレイでメロディアスに魅了する熱量のシンフォニックロック。
 
 
 
オリジナルは$250級ですが、こんなアートワーク見かけたらジャケ買いしちゃいますよね!1969年の自主デビューLPの相対的成功を裏付けた不振を持って登場したセカンド・アルバムで、Iron Maiden(UK)やHawkwind周辺でも活躍するギタリスト、Trev Thomsを新メンバーに迎えて制作しています。ブルースギターが特徴的なメロディラインと非常に巧妙なピアノ・ブギウギで強靭なグルーヴを放つサイケデリック・ブルース・ロック。まさにアンダーグラウンド感たっぷり!壮大なミュージシャンシップとパワフルなリズムによって、アルバム全体を強くシャドウインした強烈な逸品。
 
 
 
 
サックスのDudu Pukwana、トランペット/フルートのMongezi Feza、ドラムスのLouis Moholoといった後に英国ジャズ・シーンの中核として活躍するメンバーにより結成され、同郷のChris McGregorやKeith Tippett、King CrimsonのJaimie Miur、GilgameshAlan Gowen等も在籍した南アフリカ産アフロビート~ジャズロック・バンド。南アフリカ&ナイジェリアンなアフロな面々ならではのグルーヴ感溢れるスピリチュアルなエナジーとプリミティヴなファンクネスが見事に融合したサイケデリクスが色香漂わせる秘境ジャズロック。かなり洗練されている上にアフロビート・アレンジされて別物と化したビートルズの"ヘイジュード"のカヴァーも秀逸です。
 
 
 
 
Jamie RubinsteinとNico Ramsden(Ex-Mike Oldfield)によるアコースティック・デュオ・ユニットとJamie Rubinsteinがピーター・バラカン実弟、Mick Barakanと共に並行して活動していたOra(Prog Templeの再発でも有名ですね!)の後続バンドとして70年に結成したグループのサード・アルバムにしてラスト・アルバム。ゲスト・ミュージシャンでパーカッションでFrank Riccotti、ペダル・スティールでB.J. Cole、イアン・デューリーのバックを務めるChaz Jankelが参加しているのも特筆に値しますね。プログレというより初期のアートロックに近い感性で非常にドリーミーかつアトモスフェリック。狂騒するギター・リズムとサイケな塩梅が最高に心地好い快作。
 
 
 
英国のファンキーなプログレッシブ・ロックバンドのセカンドアルバムにして、ファイナルアルバムとなる73年作で、Stewart Francis (drums, vocals)、Graham Maitland (keyboards, vocals)、John Turnbull (guitar, vocals)、Norman Watt-Roy (bass, vocals)による編成。メロディアスで爽やかな青さ溢れるメロディがイモっぽい泣きを演出していて非常に好印象。アレンジのプログレ色はそれほどしつこくなく人懐っこい青春プログレ・ポップです。ドライブとかしながら聞いたら最高でしょうね...
 
 
 
70年代のイギリスのアンダーグラウンドなハードロックを代表する地位を占めたイギリス・エセックスのグループ、ツィオールのセカンドにしてファイナルアルバム。変名バンドのMonument関連でも知られています。本作はレコーディング音源ではなく、ドイツでのシングルや未発表曲やアウト・テイクなどをコンパイルした内容。まさに70年代ハード・サイケなドープネスとオカルティック&サタニックなプログレ色が混沌とした黒ミサ的B級ヘヴィ・プログレ。演奏力はお世辞にも一流とは言えないですが、英国流ダメダメ感も愛せるし、意外とふんわりなトラッドな香りなんかもして、しっかり長く聞かせてくれそうなアルバムです。