John Carroll Kirby - Travel

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バンドキャンプも僕が始めた当時より随分と洗練されてきて、大手レーベルはもちろんのこと、blogspotのカセットレーベルまでもバンドキャンプに移行したり、もはや最新の音楽を漁るインフラとしてバンドキャンプは欠かせないものになりました。SoundcloudYoutubeを見るくらいなら信頼できるバンドキャンプのフォロワーが買った音楽やフォローしているものを見てしまうくらいです。

さて、先日もやはりバンドキャンプ発の出会いがありまして。ニューヨークの才媛SADAFがデビューしたことにより、発足時からTiny Mix Tapesに取り上げられ、さっそく注目レーベルとしてのし上がってきたロスアンゼルスのOutside Insight。

今回出会ったのは、SADAFに続く、レーベル第二弾のアーティストで、Blood Orangeのコラボレーターでもあり、あのSolangeの「A Seat At The Table」にも数曲参加しているロスの新鋭で、プロデューサー、作曲家、キーボーディストのJohn Carroll Kirbyのデビュー作。東京で構想され、ベリーズのラマニで書かれたKirbyの楽曲は、シンセとリズムの多元宇宙論、そして感嘆のアトモスフィアが香っています。まるで、Suzanne Kraftと細野さんの音楽を足して、ジョン・ハッセルの「Fourth World」のタッチで作ったような壮麗たる音楽の響き。同国の気鋭アーティスト、Kaitlyn Aurelia Smithの音楽ともどこか通じる部分も。カリブ海由来のエキゾティシズムとニューエイジスピリチュアリティがふんだんに取り込まれ、アンビエントとしても電子音楽としても完成度の高い出来だと思います。昨今興隆するニューエイジの再興~再評価の観点からもこの登場は新たな潮流を生むのかもしれない。現在、ニューエイジ・ディスクガイドをこるすとれいんす氏とともに制作中で、もうすぐ印刷所に持っていく予定なのですが、これも入れたかったなあ。「Travel」というタイトルにふさわしい四次元探索なインナーワールド感あり、早かった2017年を総括するにぴったりな音楽。既にRAやRed Bull Radioなどでも取り上げられていますが、日本のレコードショップに並ぶ日も近いのではないでしょうか。