Alan Hawkshaw - The Road Forward (Be With Records)

Alan Hawkshaw | The Road Forward | LP

英国のピアニスト/作曲家/プロデューサーである、Alan Hawkshaw(アラン・ホークショウ)。彼は1937年3月27日にイングランドのリーズで生誕。プログレッシブ・トランスの代表的プロデューサーBTやSilent Poetsともコラボレーションしている同国の歌手/ソングライターのKirsty Hawkshawの父でもあります。彼は映画やテレビ番組のテーマ曲を数多く手がけるライブラリー・ミュージック作家としても著名な存在であり、また、David BowieOlivia Newton Johnなどを始めとした有名なミュージシャンともセッションを行っており、自身の作品・共演含め、何百もの作品に関わってきました。

また、Hawkshawは、ディスコ・シーンに於いてもキーとなる作家であり、彼のグループであるLove De-Luxe、Alec R. CostandinosのLove & Kissesや、Donna Summer、Madeline Bellなどとの作品で偉大な功績を残してきました。また、彼を中心に名門KPMレーベル周辺のライブラリー・ミュージシャンが集結して結成されたファンク・バンドであるThe Mohawksの残した唯一のLPである「The Champ」は、世界中のマニアたちがこぞって求めるレア・グルーヴの傑作としても名高い1枚であることにも注目です。

昨今、彼の作品はリイシュー続きで、再評価が進んできていますが、今年も彼が1977年にKPMから発表したアルバム「The Road Forward」が、Michael Jacksonのバックシンガーも務めた南アフリカの歌手Letta Mbuluや、AORの代表格としておなじみのNed Doheny、ジャズ・ピアニスト/ボーカリストのAndy Beyなどの作品を正規ライセンスで再発してきた英国のBe With Recordsから42年振りに再発されます。

本作は、緑色のスリーヴが大変印象的である、KPMのライブラリー・ミュージック・シリーズ"KPM 1000 Series"に残されている作品であり、彼のコンテンポラリー系のスコアの網羅的なコレクション作品となっています。そのオリジナル盤は現在高騰を極めており、万超えの高価格で取引される激レア盤で、ライブラリー・コレクターを中心とした多くのマニアを魅了し続けてきました。

今回の再発盤は、Be With Recordsのお抱えのマスタリング技師で、The Black Eyed PeasAlicia Keysなどといった大御所も手がけているSimon Francisによって、オリジナル・アナログ・テープ音源からのリマスタリング。トレードマークの緑色のジャケットは、KPMの現在のブランド・アイデンティティであるデザイナーのRichard Robinsonによって忠実に再現されています。180G重量盤ヴァイナルでの再発となります。

その音楽は、スムース・ジャズからフュージョン、シンセ・ポップ、AORニューエイジプログレッシヴ・ロックまでも横断した独自色豊かなサウンドを鳴らす、時代性も全く感じさせないほどに洗練されたポップな音世界。日本のAORやライト・メロウが好きな人にも薦められそうで、佐藤博やSeaside Lovers、難波弘之のAtlasなどのリゾート・ポップスをよりいっそうラブリーなテイストで包み込んだようなインスト・アルバムです。ライブラリー・マニア以外にはあまり認知されている作品ではないですが、まさに歴史の裏へと埋もれた、知られざる傑作です。 

再発盤は5月17日リリース。デジタルはストリーミングでも視聴可能。

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